先日のお盆の土日に東京ディズニーランドに行った、夫と下の子が。
その土日は、上の子(高2)の友達が我が家にお泊りに来るということで、夫と私と下の子はちょうど夏休みだし、お邪魔しないように外泊しましょうか。でもお盆だしどこも混んでるだろうし、遠出もしたくない。
私が加入している健康保険の福利厚生でホテルオークラ東京ベイがかなりの割引で泊まれるというので、予約してみた。予約してみて知ったのだけど、場所がディズニーシーの隣だった。舞浜駅降りて目の前に広がる埋立地、東京ディズニーリゾートの中のホテルのひとつ。
ディズニーシーの隣まで来てディズニー行かないなんて、と夫は言ったけれど、私は混雑した場所はすっかり嫌いになっているので丁重にお断りし、夫と下の子で行ってもらったというわけ。
私は一人先に午後3時過ぎ、舞浜駅からネズミの電車(ディズニーリゾートライン)に乗ってホテルの最寄り駅ベイサイドステーションで下りて、ホテルに向かった。
駅から出ると、ホテル直通のシャトルバスがあると。でもこの地図、どう見ても目の前…。
すぐに来たので、ほんとに目の前なのか乗ってみた。
ほんとにホテルは目の前だった。乗車時間1分。乗っていた人間私一人。
…無駄。むっだ。
ホテルの部屋から見えるのは、最近できたディズニーのホテル、トイ・ストーリーホテル。このカラフルな景色を見て、夫が下の子をディズニーランドに連れて行ってくれてよかったな、と思った。子供がこれ見て、「今日はディズニー行かないけどね」と言われたらかわいそうかも。
さて、午後4時すぎ。みんなディズニーに行っちゃってるのだろうか。お盆だと言うのに、ホテルオークラ東京ベイも、目の前のトイ・ストーリーホテルも、人がいない。
この日も暑かった。うちの近所の街路樹は雨の少ない酷暑の日が続き、枯れている枝も出てきていたりするけれど、ネズミの電車から見えるたくさんの木々はどれも青々している。緑が濃い。元気そう。
ディズニーリゾートラインの駅員さんと、シャトルバスの運転手さんの、誰に向けられているのか良くわからない完璧な微笑。
…何だろうこの居心地の悪さ。すべてが完璧に作られている。計算されて作られていないものは一つもない。
この世界を作るために、どれだけのエネルギーを使っているのだろう。
…なんていう私は誰より偽善者だという自覚は一応ある。子供の頃からディズニーランドが大好きだった。中学、高校と、開校記念日で平日が休み、というときは決まって友達とディズニーランドに行った。
散々楽しんでおいて、今さらディズニーで人が楽しむのを見て、疑問を感じるも何もないもんだ。
でもあの頃はチケットも今よりずっと安かったし、ホテルもなかったし、プレミアアクセスとかいうサービスもなかった。中3のときの社会科見学はディズニーランドだったのだけど、こんなにチケット代が値上がりした今もそうなのだろうか、あやしい。
夜の9時過ぎ、夫と子供が帰ってきた。初ディズニーのうちの子は、ミッキーのカチューシャをつけて大興奮。今頃ホテルのどこの部屋も、こんな感じなのかな。楽しかったね。また行こうねって。分かるよ、ほんとに素敵だもの、エレクトリカルパレード。
翌朝、ホテルの朝食会場を通り過ぎたが、お盆の日曜日の朝だと言うのにあまり混雑していなかった。みんな早起きしてディズニーに行っちゃったのだろうか。朝ごはんを食べる暇もないのだろうか。ほんとにお客さん泊まっているのかな。ディズニー直営のホテルがたくさんあるから、そっちに人が流れてしまっているのじゃないだろうかという疑いが消えない。
そうそう、夫が言っていた。久しぶりに行ったディズニーランドは、なんだか従業員さんに年齢が高めの人が多かったと。
ああ、なんか想像できる。アトラクションを元気に案内する、自分より年上の人たち。
…なにか、なにか、無理感漂うのよ。これだけ広い空間を365日完璧に仕上げるなんて、できるのだろうか?
歳を取ると性格が悪くなる。「ディスりのママ」と子供に眉をひそめられながら、ホテルを後にした。