Majiでhaを抜く5秒前

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1 年前から痛み出した歯

歯の話である。

左の上の奥から2番めの歯。

元はと言えば、1年前の秋に遡る。左の奥歯が突然うずき始めた。虫歯の痛みとは違う。歯の根っこの方からうずくズキズキとした痛み。

慌てて歯医者さんに行ったけれど、痛みが一番奥の歯から来るのか、それとも奥から2番めの歯なのかが分からなくて、そのうちに痛みも引いてきて、結局何も治療はしないで終わった。

そして1年後、約2ヶ月前の10月。すっかり忘れていたあの時の痛みが突然ぶり返した。でもまた自然に痛みが収まるかもしれない。しばらく様子を見ていて、固いものはかまないように気をつけていたのだけれど、食べてみて初めて固いと気がつく食べ物というのが世の中にはある。

ベーグルである。

よく行くパン屋さんが、ある日ベーグル祭りというのをやっていた。店内のあらゆるパンが全て色々な味のベーグルになる、という月に1回の日だったのである。

面白くて、つい2種類のベーグルを買ってお昼に食べた。固い、もっちり固い。ベーグルを噛むにはとても大きい力が必要である。知ってました?

食べた直後、奥歯ははっきりとズキズキ痛み出し、その上、奥歯の上の歯茎がぷっくりと腫れた。

もうだめだ。後悔と焦燥の思いで、急いで歯医者さんに行った。

先の見えない治療が続いています

私の歯ははっきり言ってボロボロだ。私が子供の頃は今ほど虫歯予防の習慣がなくて、全体としては今の子供達に比べれば大人のほうが虫歯は多いのではないかとは思うのだけど、それにしても私の歯は口腔崩壊レベルだと思う。

子どものころ親が全く気にせず甘いものを与えて、ろくに歯も磨かなかったので、子供の頃から虫歯の悩みは絶えず、20代くらいまでは虫歯の治療を繰り返していた。

そういうわけで、この痛んでいる奥歯も今までに治療に治療を繰り返し、見えている部分はほぼ銀歯で、残っている自分の歯の部分は根元しかない、みたいな状態である。

そんな歯だと、痛みに原因を特定するのも難しいみたいなのだ。

レントゲンを撮っても、神経が生きているのか死んでいるのか分からない。ほぼ銀歯なので虫歯があるのかどうかも目視でわからない。

神経が死んで歯茎の中が腐って炎症を起こしているのか、歯周病で炎症しているのか。あるいは歯茎の中で歯の根っこが割れてしまってそれで炎症を起こしているのか。

先生はそのへんで当たりをつけて、まずはいきなり歯を削ったりしないで、歯の掃除から始めた。

この歯の掃除というのも地味に痛い。あらゆる歯の根元のあたりを細く尖ったものでぶっ刺されて、終わる頃には口中がチクチクと痛んでどっと疲れる。

しばらく歯の掃除で様子をみたけれど、ぷっくりと腫れた歯茎はいっこうに治らない。

歯医者さんに通い始めて3週間、とうとう奥歯を削って中を見ることになった。

そして削ってすぐに分かったこと。神経死んでますね〜。

…やっぱり死んでいた。

神経が死んでいるので麻酔なしで、歯の根っこをぐいぐいと掘られ、薬を埋められた。歯茎の腫れはこの治療で引いてくるはずだった。ところが。

返って腫れは大きくなった。薬を詰めて歯を塞いでしまったので、腫れの圧力が高まって大きくなってしまったらしい。

詰めた薬をとって、また歯の根っこを掘り返す。薬を詰めるとまた腫れてしまうので、今度は薬を詰めずに大穴開けっ放しで一旦治療終了。

今度こそと思って帰宅したが、その後家で、次の予約の日まで待てずに歯がズキズキと痛みだし、次の日に急遽歯医者さんに行ったりして、この後何度も歯医者さんに通うはめに。でも腫れはひかない。

次は実力行使で。歯医者さんは、歯茎を切開して膿を出すという手段に出た。

自分の口だから見えないけれど、歯医者さんはメスで1cmくらい歯茎を切ってくれたらしい。

おっそろしい…。でも1〜2日でかなり傷口は回復した。人間の身体ってすごいものだ。

奥歯を削って神経を抜いて以降は、まともに詰め物も入れられていない状態で、左でほぼ食べ物を噛めなくなっていた。右だけで噛む。そうすると右側を酷使することになり、ただ食事をしているだけなのに、今度は右側の歯茎が痛みだす。怖くなってあまり噛まないで飲み込むと、今度は胃が痛みだす。

加えて、夜眠っていると常に感じる歯のうずきのような感覚。

奥歯が一本使えなくなっただけで、すべての身体のバランスが崩れだす。昨日まで何も意識しなかった生活のひとつひとつが一気に大変になって、暗い精神状態になる。

歯、超大事。

一向に腫れがひかない歯茎に、私は途中から抜歯を覚悟し始めた。

歯を抜くことになったら、どうするか。差し歯、入れ歯、インプラント。

お金はかかるし手術は怖いけど、やっぱりインプラントがマシかな。

人に話しかけられても気が付かないくらいインプラントのことをネットで検索しまくって、寝てもさめてもインプラントのことしか考えられない状態に。まるで恋。

そして、歯茎を切開してからは物理的に膿が出されたので、一応腫れは引いたような状態になったので、改めて薬を詰めて歯の大穴を塞いだのが数日前。

これまでほどではなかったけれど、豆粒のような歯茎の腫れが、いまだにポツリとある。

これは、次回の治療までになくなるのか。なくならなかったらどうなるのだろうか。

抜歯になるかは、まだ余談を許さない。

失って気づく大切さから学んだこと

歯茎の腫れが全然良くならなくて、まともに片側で食べ物を噛めなくなってしまってから、よく眠れないくらい不安な気持ちでいっぱいになり暗い気持ちが続いてしまった。

でも、やはりそんな中でも、学ぶことはある。

自分の身体でも、生活でも、自分が意識もしていないけれど、貴重な物は数限りなくあるということ。

当たり前に噛んでいたこの歯、これが一本でもなくなったら、どれだけ不便になることか。私が今キーボードを打っている指、これが一本でも使えなくなったらどんなに困ることか。

私の目、耳、口、鼻毛一本、細胞一つ一つ。なんて大切なのだろう。

そして、実際に身体を壊したりして不便なことになっている人が、それでも周囲には今までと変わらないように接していることがどれだけすごいことか。

私の歯。もし今回幸運にも歯を抜かなくてすんでも、これだけ痛めた歯なので、今後もまたなにかトラブルを起こすかもしれない。

いつなくなってしまうともわからない私の歯。

常に感じるチクチクとした感覚とともに、一緒にいられる歯との残された時間を惜しんで過ごそうと思う。

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