好奇心を止めるもの

好奇心が止まらない。なんでだか、いろんなものが気になって仕方がない。

高校の時震えがくるほど嫌いだった物理を学びたい。病気になる仕組みに興味がある。イモムシの名前も知りたいし、大気汚染は認知症リスクを上げるのかも気になるし、会社の役員の給与がどのように決まるのかも知りたいし、消費税が預り金でないという財務省の屁理屈の中身も知りたいし、中国語と日本語の文法構造の違いの本も読みたくてたまらない。

いったいどうしてこんなことになったのか。学生時代は、何も関心がなくて本も読まなくて、周りの友人に比べて自分は物を知らないと劣等感を持っていたものだ。

原因は大きく2つあると思っている。生命は有限であるという当然のことを心から納得したことと、子供の頃から感じてきた強烈な自己嫌悪がかなり薄れてきたこと。

後者の方が原因としては大きい。

図々しくなる年齢でもあるし、ありのままの自分を認めようという時代の風潮もあるかもしれない。

この本にこんなふうに書いてある。

「自愛とは、自らその身を大切にすることである」(60p)

そうか、自分のことを大切にしていいんだ。自分のだめなところも、ケチなところも、人間が小さいところも、全部、そのままで認めるという状態になって早数年、心の蓋が外れたというのか、心を締め付ける何かが取れたような感じで、気がつくと好奇心のタガが外れていた。

あれも知りたい、これも知りたい。

放っておくと、このまま興味の向くまま外国にまで行きかねない。

しかし、知的好奇心の中で目の前のものに没頭しようとすると、ふと強い不安がよぎり、声がする。

楽しむな。楽しむな。楽しむな。

自己嫌悪が薄くなったとは言え、楽しければ楽しいほど罪悪感を感じる癖は未だになくならない。

みんなそうなのかなと思って夫に聞いてみたことがあるが、夫はどうもそうでもないみたい。

今にして思うと、この罪悪感は小学校に上がるよりも前の小さな頃から始まった不安感に関連していると思う。

私の母は小学校教師だったので、私が幼稚園から帰ってきても母は家にいることはなく、家には祖母しかいなかった。祖母はリウマチで動くこともできず、最低限私の安全を見る以外は遊んでくれることもなく、私は2時とかに幼稚園から帰ってきたら、基本1人で家の中で遊んでいた。田舎で友達の家も離れていて、一人で誰かのうちに歩いて遊びに行くこともできなかった。

夕方、外はだんだんと暗くなって、それでも帰ってこない母親、食器棚に映る薄暗い自分の影がお化けに見えて怖い。涙が出るのを抑えられているか、背伸びをして壁にかけてある鏡に自分の顔を映して確かめる。

寂しくて泣いている私をからかう祖母の声。

まだある。

父は、ちょっとでも子どもが危ないようなものは片っ端から注意して取り上げるような人間だった。猫なで声で優しくすることもあれば、悪気なく置いた床のハサミを咎めて激怒することもあった。

小学校3年生のとき、友達のいなかの福島に泊まりで一緒に連れて行ってもらったことがある。私は友達の親戚の家で家族のように迎えてもらって3日間思い切り楽しんで、3日目の夜に友達のお母さんに送ってもらって家に帰ってきた。

「こんな時間までどこに行っていた!おじいちゃんが大変なときに。」帰っていきなり父に低い声ですごまれた。

その日は兵庫に住んでいる母方の祖父が食道がんの大手術をしていた日だった。

その日が手術だったことも、手術の日が遊ぶ日と重なることも、帰りが子どもにしては遅くなることも、もちろん小学生の私が自分で手配したことではなく、知る由もないことだった。

ぶたれたわけでもなく、ひどく怒られたわけでもない。でも小さな私の日々の寂しさを大人に顧みられたことはない。そして、小さな私のプライドを崩すような他愛もない嘲笑の言葉、楽しい気持ちを解放すると思いつきで怒られる記憶。

そういう持続的な不安感が私の中に深く埋め込まれ、今も抜けないのではないかと思っている。そしてそれが何をやっても自分が悪いことをしているような罪悪感につながっているのではないかと思っている。

こういうダークな記憶というのは、人には往々にしてあるのだろうか。それとも私の子供時代というのはあまり幸福ではない部類なのだろうか。人にいちいち聞いたこともないのでよくわからない。

こうして、一つ一つ子供の頃の記憶を思い出しては、あれは私は悪くはなかったということを確認し、今に至る不安感を減じるという行為を日々行っている。

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