温暖化の日本でも、真冬の本州はさすがに寒い。ウールのセーターはやはりいくつかは必要。最近は洗濯機で洗濯OKなセーターも多いけど、何回か洗濯すると伸びてだらしない感じになりません?
ズボラな私は、長持ちするようにと、セーターを手洗いするのもドライ・クリーニングに出すのも面倒でイヤ。そんなわけで、せっかく買ったセーターを一冬で伸び伸びで着られない状態にしてしまったことが何度もあります。
でも、そんなズボラさんがセーターをだめにしちゃう問題を解決する光明があったのです。それは。
自分で作る。
…光明じゃねーじゃねーか!!編み物なんて中学生の時に家庭科でやった以来編み棒も触ったことないのに手編みセーターなんかできるか!!
って思いません?誰よりも私がそう思います。でもね、手編みじゃないんですよ。機械編みというものが世の中に存在するらしいのです。
その機械編み体験をしてきたので、ご紹介します。
鶴の恩返しの機織り機のような編み機
まず、機械編みとはなんぞや。ということですが、読んで字のごとく、機械で編むってことです。工場とかじゃなくても、家庭で使える編み物の編み機があるのですって。ミシンの編み物バージョンてことですかね(先生合ってますか?)
体験した場所は、機械編みの先生のご自宅。
おうちに入ると、机の上にずらりと並んだ糸が。糸と言っても、裁縫箱にあるような糸じゃない、これきっとニットの糸なんですよね。いろんな色や、いろんな形状、きれいでかわいい。
そしてお待ちかねの編み機。
こんな形です。なんだかエレクトーンの鍵盤みたい。これをどう使うかと言うと。
こんなふうに、鍵盤みたいなものの上にある持つところを左右に移動することを繰り返すと、だんだんと下に編み物が作られていくのです。
こんな感じで動かします。
なんだか鶴の恩返しの機織り機みたいですね。
糸を機械にセットしたり、からまってしまったら糸をほどいて機械を復帰させたり、編み終わった最後の糸の始末をしたり、工程の各所で、やり方を知らないとできないことはあります。ので、初めての人がいきなり自力でニットを完成させることはできませんが、左右に動かして編んでいく工程は目に見えてニットができていくのが楽しく、まったくの素人にもとってもとっつきやすかったです。
そしてこちらが私が体験で作ったマフラー。すてきでしょ?手編みのマフラーって完成させるのがすごく時間がかかるイメージがありませんか?機械編みで作ったこのマフラーは、ものの30分くらいであっという間に充分な長さになりました。糸の始末など、編む以外のことはすべて先生がやってくれました。
つまり私は単に左右に持ち手をジャージャー動かしただけで全く自分で作った感はないのですが、とはいえ、大変なイメージの編み物がこんなに短時間で作れるんだ…と驚きました!
機械編み教室の場所は、岐阜県の美しい庭のある古民家
機械編み体験にお邪魔したのは、岐阜県の大垣駅からほど近い、神戸町(ごうどちょう)というところ。神戸町は、木曽三川のひとつ揖斐川に近く、濃尾平野が広がる美しい水と緑のまち。
機械編み教室は、神戸町に住む元テキスタイルデザイナーである先生のご自宅で体験してきました。
機械編みの先生、やまんばさんのブログです!
機械編みも楽しかったのですが、やまんばさんのおうちが素敵で!!
広い古民家と、庭には広い畑、花も咲いている。庭が広いので、飼っているチャボさんの家も広いです。
小ぶりなおっとりチャボさん。めっちゃイヤそうだけど仕方なくだっこされてました。私もナデナデできた。
夜はやまんばさんのおうちに泊めていただきました。夕飯は玄米とスパイスカレー。
家人の方が釣ってきてくれたイカと畑で採れたにんにくの炒め物。
めっちゃ美味しかったです!!
スボラさんや不器用さんでも大丈夫そうな機械編み
私は趣味的な手作りにはほとんど興味ないんです。反対に言うと、趣味的じゃない手作りには興味あるわけで。趣味的じゃない、とはどういうことかというと、必要に迫られた、ってことですかね。
ニットも洗濯したい、けど、洗濯すると傷むのが早い。だからといって傷まないように手間隙かけるのはイヤ。
いっそのこと自分で作れないかな?!でも手編みでセーター作るとか、そんな丁寧なことするほど手作りが好きなわけではない。
そんな超絶ズボラ&わがままな人にも希望の光になってくれそうな、機械編みだなと思いました。
とにかく機械編み、編むのが早い!手編みの大変なイメージからは想像できない早さ!そして手編みってなんとなく、心を込めて丁寧にっていうイメージありません?(古いかな?)機械編みってそういう感じがあまりないんですよ。
これ作るぞ!オラー!ジャッジャ!みたいな。そういうサバサバしたパワフルな感じが手作りと無縁で生きてきた私にもすごく取りつく島を与えてくれてる気がして、親近感を持ちました。
ただやっぱり、独学で機械編みをマスターするのはかなり難しいみたい。
岐阜県神戸町のやまんばさんのご自宅、手入れされた気持ちの良い古民家と美しい庭、かわいいチャボさんがたくさん。
さいたま市からは遠いけれど、こんなすてきな場所なら勝手に住み込みさせてもらって、機械編みを習いたいなーと思いました。「機械編みマスター集中合宿講座」。参加したくありませんか??
でも、遠い人でも大丈夫。なんとどこからでも学べます。やまんば先生、オンラインでの機械編み教室をされてるんです!
食べ物の自給、エネルギーの自給、いろんな自給スキルがありますが、ニットの自給というスキル、あったらとってもサバイバル力がアップしそうです。