中3の子どもがアメリカの大学に行こうかなと言い始めた。
純ジャパ中学生、海外を目指す
下の子が通うことになる高校に、国際的な高校卒業資格が得られるカリキュラムができることになったからである。(国際バカロレアというらしい。)このカリキュラムを履修すれば、自分もアメリカに行けると思っているようだ。
まあ理由は特になんでもよい。ここで重要なのは、うちの子が進路のひとつにまさかの海外を入れてるようなのだ。
ちなみに我が家は日本生まれの日本育ちで、途中中国に住んでいたこともあるけれど日本人学校だったし、英語はちょっと好きかなくらいのレベルでインターの子なんかとは比較にもならない。いわゆる純ジャパです。
焦った。アメリカの大学の学費が、日本で医学部に行くよりもはるかに高いとんでもない額らしいということを知っていたから。円安だし。
う…この人(下の子のこと)、もしかして英語を多少勉強すれば普通に行けるところだと思ってる?
お金がないからダメは、できれば言いたくない。子どもって、親がお金ないって言うとわりと簡単にやりたいことをあきらめたりするような気がするので、お金がないとは言うとしても最後の最後だ。
若者よ、海を渡れ
というわけで、焦って、英語ちょっと得意くらいの庶民の家庭の子がアメリカの大学に行く方法というのをやみくもに調べ始めて、たどり着いた衝撃の結論。
普通の高校生こそ、海外の大学に行くべし。
海外の大学って、インターの人とか、帰国子女とか、両親のどちらかあるいは両方が外国ルーツとか、お金持ちとか、そういう何かしら特別な家庭のお子さんが行くみたいなイメージありません?
でもね、そうじゃないんだって。ユーチューブで複数の海外大学留学経験者の動画見たけど、この人たちの共通の見解。
日本企業と海外企業の賃金の格差。待遇の格差。これが今すさまじく、さっさと海外に行ってコンピューターサイエンスとかのスキルを身につけて、海外で就職してグローバル賃金をもらったほうがよい。
とのことなのです。超ざっくりいうと。
でもアメリカの学費高い問題はどうしたらよいのか。
まずは、JASSO(日本学生支援機構)とか柳井奨学金とか、奨学金は調べまくるのかなと。そしてどうやらアメリカの大学でも、その大学自身が奨学金出してくれたりとかして、大学が公表している学費の金額をそのままを支払っている学生ってそんなに多くないらしい。
でも奨学金なんてとっても賢い生徒しかもらえないんじゃって思いますよね。私も正直まだよくわからないです。
ちなみに、某留学エージェントで紹介されていた裏技で、アメリカの大学はいくつかまで他大学の単位を卒業単位として認めてくれるらしく、日本で学費の安い放送大学で最大の単位を取ってからアメリカの大学に編入して、4年のところを2年で卒業して学費を節約するなんて方法もあるらしいです。
そして、アメリカにこだわらなければ、学費がそんなに高くない国もあって、イギリス以外のヨーロッパやマレーシアやシンガポールなど。
英語圏じゃなくても、授業全部を英語で行い英語の学位を取れる大学ってどこの国にも普通にあるみたいで、そうなると台湾とか香港も視野に入ってくるらしい。
各大学の出願要件は、日本の一般入試みたいに試験をやるのではなく、書類を揃えて提出するという形が多いみたい。
高い英語レベルを求めている大学ばかりでもないみたいだし、英語レベルが届いていなくてもファウンデーションコースという準備コースに1年余計に通えばよい。
具体的に見ていくと、普通の高校生が海外大学進学って、全然無理って感じでもなさそうと思えてきた。
海外脱出と自給自足
色々調べているうちにたどりついたのが、この本。
この本では、日本の平均給与が海外と比べてどんどん安くなっている事実、賃金が低いなら労働時間とか短くてもよさそうなのに、日本企業は相変わらず長時間労働であること、日本の大学を卒業するということは、日本でしか働けないことを意味するということ、などを説明していた。
日本の四年制大学に進学するメリットは何一つない、とこの本は言い切っていた。
なかなかショックだったが、「それでも日本の企業でしか働けない道に進みたいなら、ちょっと何言ってるのかわからない」とまで言われて、なんかすっきりもした。
沈みゆく船から脱出し、自分を取り戻すための日本脱出。海外大学進学をこのように説明する考え方に心から納得したのだ。それは、自然に寄り添って生きる自給自足的生活を目指すことによって自分を取り戻したい私の気持ちと一緒だったから。
そうなんだよね〜。このブログで、自給自足ガーと息巻いて色々やっているのは、自分の住むこの社会が、なんか息苦しい、お金のためだけに働いて、自分の時間を奪われている感覚、そういう行き詰まり感から、人間らしく生き方を取り戻したいと思っているからであって。
賃金も安い、安ければ安いで好きに生きられるならまだいいけど自由もない、そんな生き方から逃れる方法として、自給自足という方向性と、海外大学進学って、実は大きな目的が一緒だったというまさかの気付き。
すでに日本の大学に進学した人とか、なんなら就職しちゃった人とかでも、全然オッケーらしい。編入とか大学院進学とか、専門スキルで移民とか、ちょっと調べれば出てくる出てくる。
こういうのを若者の海外流出というんですよね。ちょっと前まで日本に来ることを目指していた外国人てたくさんいたのに、流れは完全に変わったようです。
寂しい気持ちはある。こうならない選択肢は、過去にたくさんあったのだろうけれど、とにかく社会はこうなった。
えーやんえーやん。どんどん海外行ったらいい。
若い人がたくさん出ていってしまって残された若くない人たちで、時が止まったような自給自足フィールドを作って、疲れたときに帰れる場所を準備しておくから。