ドキュメンタリー映画「 ◯月◯日、区長になる女。」を見てきました

家から徒歩10分のコミュニティセンターで映画を見てきた。

タイトルは、「◯月◯日 区長になる女。」

現杉並区長である岸本聡子さんの選挙をとらえたドキュメンタリー映画。

目次

ファンタジーのような現実、杉並の「市民選挙」

もともと、岸本さんが2022年に区長に当選したことはなんとなくXの投稿で知っていた。当選後も時事問題の動画か何かで、「岸本さんは本来は自分からぐいぐい前に出るようなタイプの女性ではなくて、市民がみんなで岸本さんを探し出して押し出したんだ」みたいなことを誰かが言っているのを聞いたことがあった。

みんなで探し出したってどういう意味なのか、その後もずっと心に引っかかっていて、今回映画を見ることできっと分かると思ったのだが、果たして見終わって本当に事情がよくわかって、とても満足な内容だった。

映画の内容は。

この映画の監督は杉並区在住の劇作家・演出家。今まで政治に全く興味がなかったのだが、自分の住んでいるアパートが道路拡張計画で立ち退きの危機にあることをある日突然知る。そのことをきっかけに区政を調べていくうちに様々なことが区民の知らないうちにどんどんと決められているという事実に驚愕。

監督は住民たちと連携して選挙の世界に飛び込む。映像には市民が候補者を支援する中で、白熱した議論をしたり、みんなが悩みながら合意形成する過程が描かれている。

映画の中で、岸本さんを区長にするべく支援する市民たちの本気度がすごかった。岸本さんと支援者たちがけんかみたいに議論していたり。

映画を見て、自分的に色々つながったことがあった。

衆議院議員吉田はるみさんが岸本聡子さんと一緒に選挙ポスターに写っていて、杉並区は東京8区だということに気がついた。東京8区は、2021年に野党共闘で山本太郎が小選挙区から出ると最初発表したのだけれど、支援者たちから反対があって取りやめた、というニュースを聞いたことがあった。

吉田はるみさんの支援者もこの方たちだったとしたら、そりゃあ立憲民主党本部からいきなり違う候補者が出るとか言われて、この支援者たちが怒ったらめっちゃ怖いだろうな、と思った。それくらい映像の中の支援者たちの会議の映像は本気すぎて怖いくらいだった。

そして、「ひとり街宣」。普通の市民が1人でのぼり旗とかプラカードを持って呼びかける姿。私はこのひとり街宣をこの間の東京都知事選挙で知ったのだけれど、その2年前の杉並区長選挙のときにすでに始めている人がいたということを知った。映像にはひとり街宣をする姿が何人も収められている。

すごい…。「普通の人が」選挙に参加している人の数が他の都市の比じゃないこの感じ。杉並すごい…。

ヨーロッパのNGO職員だった岸本聡子さんという方がどんな人物なのかということももちろん映画の中では説明されていてそこも大変興味があったのだが、私はこの、政治参加しようとする市民の数の多さに本当に驚いた。

選挙結果は、187票の僅差での勝利。市民選挙が組織票に勝つという夢のような結果。しかも映画は、新区長が就任し、既存の議員の反対により紛糾する議会を経て、新区長を支えるべく、今度は市民活動の中から多くの新議員が当選するというところまでが描かれている。

市民選挙の浸透度。これがうちから電車で1時間ほどのところで行われていたなんて。投票率30%ないさいたま市民から見たら、希望の光であると同時に、ファンタジーにすら見える。

この映画を見るにいたった顛末

なぜこの映画を見ることになったのかというと、家のマンションの1階のポストにチラシがポスティングされていたから。ポスティングチラシは、ほぼ見ないでそのままそばのゴミ箱に捨てるのが長年の習慣で、この映画のチラシも一瞬捨てた。しかし、「なんか見たことある名前が」とまた拾い上げて、それが映画のチラシだということを知った。

映画の内容からして、これがわが地元の「市民活動」の一環であるということが分かった。

感慨深かった。選挙や政治について行動を起こすようなことは自分の身の回りでは起こらないと思っていたので。

こういう映画を自主上映するような人たちや、映画を見ようとする人たちはどんな人たちなんだろう。人々も見たくて、いったん捨てたチラシを拾い上げて(ポスティングしてくれた方ごめんなさい)映画を予約したのだった。

というわけで、映画だけでなく、その場にいた人間にも興味があったので、上映後の交流会にもつい参加してしまった。

ちょっとした感想シェア会のような感じだった。年齢は高齢の方もいたが、私と同年代の40〜50代とかもっと若い方もいた。

そこにいた方々は、市議会議員さんなどもいたし、実際ザ・政治活動のような活動をしている人もいたけれど、私のイメージする政治運動している人のイメージのような怒っている人では全然なかった。ただ、さいたま市議会が市長の議案を追認するだけの機関になっていて、市政が市民の方を向いていないことに危機感を持っているということはそこにいた人たちが共有しているようだった。

政治に関わったということを述べる気恥ずかしさを乗り越えて

この映画を見に行って、交流会まで参加したことは本当は内緒にしておきたいことだ。

政治に関心が高くて、熱い人。みたいに思われるような気がして、怖いのだ。たぶん自意識過剰なのだけど。

でもそうやって、意識的に政治の話題や行動を避けることこそ、今権力を持っているシステムをどんどん強化することになり、自分のことで忙しい市井の人々からますます政治を遠ざけることになる。

私達の日常はすべて政治に関わりがある。私が政治に興味がないと発言することは、とても政治的な発言です。

数年前にある経済学者がそう言うのを聞いて、とても印象に残った。

映画の中でも、同じような言葉を聞いた。

そして、私はもう怖がりたくない。あらゆることに、もう怖がりたくない。もう、誰かに何かを言われるんじゃないかと思って怖がりたくないのだ。

だから、自分と周りの大切な人たちの日常を守るためなら、声を上げる気はありますので、という気概とともに、ここに、今回の自主上映会に行って、映画がとてもおもしろかったことをお伝えしたいと思います。

それから、自分が住んでいるさいたま市議会の様子を全く知らなかったことを反省します。(面白くないんだよね…それは知ってるんだ、職員だったから)

それから、エンディングのキョンキョンが歌っていた杉並区民作詞作曲の歌が、すっごく良かったです!!

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