先日、私がお米づくりのお手伝いで通っている場所で行われた昆虫観察会に行ってきました。
参加したのはこちらです。(すでに終了してます)

さいたま市最後の里山は生物の宝庫
開催場所はさいたま市の塚本郷と呼ばれる、荒川の堤防の中にある一帯。今は人が住むことはできなくなっているが、1200年前から人の集落があり、荒川の水と豊かな土地の恵みによって稲作が行われてきた歴史的な場所でもあります。

ここはさいたま市最後の里山というキャッチフレーズがまさにぴったりな、田んぼ、竹林、ハンノキ林など、見た瞬間どこかなつかしい気持ちが沸き起こる素敵な風景です。
見つけた虫たち
動植物もたくさんいます。
今回の観察会で見つけた昆虫
ホソミイトトンボ
オオアオイトトンボ
ナツアカネ
アキアカネ
ノシメトンボ
モンスズメバチ
トックリバチ
スズバチ
キタキチョウ
クロコノマチョウ
ミドリシジミ
ヒメジャノメ
イチモンジチョウ
ヒトリガの幼虫(クマケムシ)
アオスジアゲハの幼虫
ニレハムシ
チュウゴクアミガサハゴロモ
オニグモ
オオキベリアオゴミムシ
トゲヒシバッタ
モリチャバネゴキブリ
マメハンミョウ
ヌマガエル
トウキョウダルマガエル
ノスリ
たくさん見つけました♪
特に気に入ったのはこちら。

アオスジアゲハの幼虫。クスノキやシロダモの葉っぱにいるらしい。蛍光灯つけてるみたいでかわいい。
アオスジアゲハもきれいなチョウです。

こちら、どっちかがナツアカネでどっちかがアキアカネ。おなかのところの模様で区別がつくそうですが、老眼で‥。気になる人は検索してね。
田んぼを続けることが、自然環境保護になる?
子供達と一緒に塚本郷を一回り、最後に案内してくれた昆虫専門家の先生からまとめとして教えていただきました。
この塚本郷の田んぼは圃場整備していないとのこと。
圃場整備というのは、トラクターが入れるように田んぼを大きく四角くしたり、水路をコンクリートで整備したり、パイプを通して排水をよくしたり、と効率よくお米づくりができるように田んぼを整備することらしい。
先生はこれを「田んぼの工場化」と言っていました。で、これを塚本郷はしていないのだそうです。
圃場整備していない塚本郷の田んぼは冬でも湿っているのです。
え?これで?

この田んぼ、乾いているように見えるんだけど‥。これは湿っている状態なのだそう。これくらいの湿り気があれば冬の田んぼでも生き物は生きていくことができる。
整備された田んぼはもっとカラカラに乾いて冬場は白くなっているのだそうです。だから生き物の種類も少ない。
冒頭で書きましたが、この春からここ塚本郷でのお米づくりのお手伝いをしています。
私は、お米づくりそのものにすごく興味があったわけではないです。まったく知識もないし、トラクターや田植え機など運転もできないし。
でも、田んぼという湿った土地があることによりさまざまな生き物が暮らすことができている。日本人が2、3千年前から生きるために営んできた稲作という文化が、生物多様性に寄与している。
そう思うと、お米作りに自分が関わることによって、結果的に生き物が暮らせる環境を作っているんだなと先生の言葉を聞いて実感したのです。
お米づくりを通していわゆる「環境保護活動」ができる。そんなふうに考えると、なんかやる気出てきました。
畦の草刈りをしたり、稲を育てたり、稲をかける為に竹を切り出したり。そんな作業が生き物のためにもなって、自分たちにはお米というご褒美が秋にできる。
一石二鳥以上の三鳥か四鳥くらいの活動らしい。お米づくり。
それは、昔ながらの圃場整備していない塚本郷だからこそできること。
というわけで、塚本郷でのお米づくり、これからも張り切ってやっていこう!と思ったのでした。