今日は、埼玉県花と緑の振興センターで園芸ボランティアの研修でした。研修も残りわずか。
マツのもみあげ
まずは、マツのもみあげというのをやりました。
5月にクロマツの新芽(みどり)がひとつの枝に複数出てきているのを数本摘む、という作業の続き、という感じで、
5月から半年以上経って、先の方の新芽もすっかり立派になっていました。そして今回は、もみあげと言って、新芽(今年出た芽)の下の方にある去年の葉を手でむしり取りました。
一連の作業の意味が最初良く分からなかったのですが、先生の説明など聞くところによると多分こういう目的です。まずは5月に多すぎる新芽を取る。これがみどり摘み。その後、最終的には枝には新芽の葉だけを残したいのだけれど、去年出てきた葉を新芽摘みと同じタイミングで摘んでしまうと、その時期はまだ季節も暖かく成長する時期だから、土用芽といってむしったところからまた芽が出てきてしまって、摘んでも意味がなく枝がすっきりしない。
ので、11月頃、多くの植物が休眠期に入った頃に、もみあげといって古い葉を手でむしり取って落とし、そこからは新しい葉はもう季節的に出てこないから葉が取られたところも翌年にはちゃんとしっかりした枝になる。
というふうにするために5月のみどり摘み、11月のもみあげ、と2段階で行うようです。なるほど!
もみあげを行って落ちた葉は、集めて撤去します。椿の剪定のときは葉をそのまま木の下に置いたままにしてマルチになったのだけど、マツの葉はマルチにしません。針葉樹の葉はそのままだと油が多いから植物が傷んでしまうのだそう。
ボタンの剪定
すっかり葉を落とし、枯れたようになっているボタン。でももちろん枯れてません!枝にはそれぞれいくつかの花芽が。
花芽のすぐ上で、先生がパチンパチンと剪定をして見せてくれました。花芽が出る前に剪定してしまうとどこが花芽かが出てくる枝か分からなくて、次の年に花が咲かなくなってしまうけど、はっきり分かる今はさくさく剪定できます。
冬囲い
そして、もみあげが終わったクロマツと、剪定したボタンに先生がわらで冬囲いをしてくれました。
服を着せられたようなかわいいクロマツ。上の方が逆向きの傘のように開いているでしょう?これはここから冬の間に虫が入ってきて、下のわらの中で虫が越冬するのですって。そして春になってわらを外し、眠っている虫ごとわらを燃やしてしまうのだそう。虫、一網打尽。
すごいシステム!
こちらはボタンの冬囲い。北側は閉じていて、空いているのは東側。上の部分、かわいい。
わらで手作業
午後は、ボタンに被せた冬囲いを各自作りました。
編み方は…難しくはなかったです!けれど、先生のように上手にはできなかったです、さすがに。
苔の霜対策
最後に苔庭の苔にお布団をかけてあげました。
ダイオウショウという葉っぱが大きいマツの葉の乾燥したものを同じ向きに並べてこんな感じで苔の上に被せました。こうすると霜が下りないらしい。そして啓蟄の頃に葉を取るのだけど、同じ向きに並んでいるから苔を傷つけずにすっといっぺんに取れるらしいです。よく考えられてますね〜。
秋も暑い日が多かったけれど、冬の準備はきちんとしないとですね。
今日もとてもためになりました。