もうすぐお花見の季節〜第6回さいたま杜守り主催大宮公園自然観察会〜

先日、さいたま杜守り主催の大宮公園自然観察会に行ってきました。

さいたま杜守りのことはこちら。

今回のテーマは、「地域で育てる桜の名所」です。NHKの番組にも出演されたことのある有名な樹木医和田博之さんが講師として説明してくださいました。

目次

サクラについて詳しくなる

まずは座学です。講座を始める前に樹木医の和田さんがスライド資料を確認のためにひとつひとつ、さーっと進めていたのを眺めていたのですが、サクラについてのあらゆる知識が出るわ出るわ…スライドは永遠に(は大げさですが)流れてゆきます。

…こ、これは講座が終わったらサクラ通になれそう。静かに興奮です。

講座が始まると、メモが追いつかないくらいの桜の情報満載でした。

まずはサクラに関する豆知識。

セイヨウミザクラという木がさくらんぼとのこと。

バクチノキもサクラの仲間だそうです。なぜバクチノキというかというと、樹皮がはがれる感じが博打で身ぐるみ剥がされる様子に似ているからだそうです。

博打と言えば、なぜ偽客のことをサクラというのかも聞きました。博打でサクラが仕込まれているのがばれたときにぱっと逃げる様子をぱっと散るサクラから取っているらしいです。サクラ、不名誉…。

桜もちの葉はオオシマザクラの葉の塩漬けだそうです。

ソメイヨシノがクローンだというのは有名な話ですが、ソメイヨシノはオオシマザクラとエドヒガンの交雑種だそうです。エドヒガンは寿命の長いサクラなので、子供のソメイヨシノも寿命が長いそうです。

豆知識だけではなくて、サクラの生態についてもたくさん教えてもらいました。

サクラは、陽樹で日当たりのよい場所で良く育つ樹、水はけが良くやや湿潤な土を好み、根は浅く広く張るそうです。

そして「桜切る馬鹿梅切らぬ馬鹿」ということわざにも関係しますが、サクラは幹や枝、根の傷から木材腐朽菌が侵入しやすく、不用意な剪定はしないほうがよいのですが、この腐朽に対してエドヒガンの仲間、特にソメイヨシノでは「不定根」という反撃?の技?があるのです。

ソメイヨシノは幹の中が腐朽しても、ある程度の元気があれば腐朽した部分に不定根という根を出して、自ら回復を図ろうとします。ソメイヨシノはこの不定根をよく出すので、不定根の発生を促し根を地面に到達させて幹化するという不定根誘導法という樹勢回復の方法を用いることができるそうです。樹木医っぽい…。

サクラを見に行きます

座学のあとは、大宮公園のサクラを見に行きました。

3月8日。開花まではまだしばらくかかりそう

座学で教えてもらったことを実際のサクラで見ていきました。

こちらがうわさの不定根。うろの中に別の幹のようなのが見えますね、これ、根なのだそうです。

こちらは、誰でもできる簡単なサクラの観察方法を教えてもらいました。花芽のついた枝を少しだけ切って、芽を開けてみて、蕾が何個入っているかを数えてその年の花の量を予測したりするそうです。

やってみたら、ひとつの花芽に4個はいっていました。…ひとつの花芽に複数の花の蕾が入っているんだ、というのがそもそも驚き。

この観察方法は必ずしも科学的ではないとのことなのですが、自分の住む土地のサクラに愛着を持つ市民がみんなでできる観察方法として有用で、科学的に正しいことだけが必要な訳では無い、大切なのはサクラに関心を持つことです、といったことを和田さんはおっしゃっていて、「うん、分かる気がする」と思いました。

こちら、なんだか枝にこぶがあるように見えますね。これはサクラ類増生症と呼ばれる病気で、原因はまだよく分かっていないそうです。

近年、サクラを取りまく様々な環境変化が、サクラの樹勢衰退の引き金となっているそうです。このサクラ類増生症やクビアカツヤカミキリなど新しい病虫害の発生や、温暖化による夏と冬の極端な乾燥、落ち葉の苦情対応による強剪定などなど。生育環境や社会環境の変化が、サクラ自身の老化ということもあり、サクラを弱らせる様々な原因を作っているそうです。

和田さんはサクラの樹勢衰退の解決策として、地域の人がサクラに関心を持って見守ることが大切だとおっしゃっていました。

ソメイヨシノはちゃんと手をかけて管理してあげれば、100年とか140年とかとても長生きできる樹だそうです。

桜の名所を守る方法として、土壌改良とか肥料とか殺虫剤とかではなくて(そういうのも有効ではあると思いますが)、まずは一本一本じーっと観察して、ここが枯れてるとかここから胴吹きが出ているとか、じゃあどうしてあげようとか、知ろうとすることが大切なんですね…。そうしたら、座学のときに紹介されていた、支柱に支えられながら満開に咲いている樹齢140年のソメイヨシノになるのかもしれないです。

私は今まであまりソメイヨシノに関心がなくて、雑木林にはソメイヨシノあまりないし、生物多様性ゾーンとしてソメイヨシノはあまり関係ないのかなとか思っていました。しかし、不定根を出して腐るのから自分で復活するたくましい樹で、100年以上生きられるすごい樹なのだと知って、ソメイヨシノに尊敬の念を抱きました。

大宮公園の桜の名所、まだまだ生きられるソメイヨシノたち、まだまだ元気でいてほしいです。

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